水無瀬川の希少種
水無瀬川はきれいな水を好む魚類、水生昆虫がたくさんいます。
当会では春先に水無瀬川の水生昆虫の調査を長年にわたって行っており、川の状態のモニタとデータを蓄積しています。2025年7月の調査では水生昆虫など26種と魚類カワヨシノボリ・カワムツ・ムギツク・オイカワ・カジカの5種類と合計31種類を確認しました。汚濁指数は37で、きれいな水(貧腐水性)に住む種がいる水質の指数が>30なので、水無瀬川はきれいな川ということができます。
名神より下流側では中洲がところどころにありヨシやオギが群生しています。そういう場所にはカヤネズミが生息しています。
6月にはゲンジボタルが飛び、多くの人が見学に訪れます。ホタルの幼虫の餌になるカワニナがたくさん生息しています。
イワツバメがほぼ毎年、名神下と調子橋下に巣をかけます。
※絶滅危惧などのカテゴリーは大阪府レッドデータリスト2014より
哺乳類

カヤネズミ 準絶滅危惧 カヤネズミの巣
魚類

アカザ 絶滅危惧II類

カジカ 絶滅危惧I類
希少種以外
昆虫
ゲンジボタル

ジャコウアゲハ(幼虫の食草であるウマノスズクサがある)
ヤゴ類
ハグロトンボ、オジロサナエ、コオニヤンマ、コシボソヤンマ、コヤマトンボ、ギンヤンマ、ダビデサナエなど
その他水生昆虫

ナベブタムシ
カゲロウ、トビケラ、カワゲラ(たくさんの種類がいます)、ヘビトンボなど
鳥類
カワセミ、カルガモ

イワツバメ(イワツバメの巣は2024年、名神下は77個(内ヒナ育て利用数27)、調子橋下では54個(利用数48)でした)
ここから水無瀬川以外の生物
・島本町でみられる希少な両生類
ヤマアカガエル 絶滅危惧II類(山地)
ヒダサンショウウオ 絶滅危惧II類(山地)

トノサマガエル 準絶滅危惧(平地、山地)

モリアオガエル 準絶滅危惧
シュレーゲルアオガエル 準絶滅危惧(平地、山地)
・島本町でみられる希少な鳥類

ケリ 準絶滅危惧(空き地や田んぼなど開けたところで子育てをする)

コシアカツバメ 準絶滅危惧(新幹線や阪急の高架下に巣をつくる)
アオバヅク 絶滅危惧II類
・島本町でみられる希少な昆虫

クツワムシ 準絶滅危惧(平地)

ヒメボタル 準絶滅危惧(平地、山地)
ヘイケボタル 準絶滅危惧(平地、山地)
※いずれも会員目撃種。貴重な種は他にも生息しているようです。例えばオオサンショウウオなど。
(厚東)
